小石でヒビが入ってしまうようなアパートのガラス

apart_glass
子どもが通う進学塾に行く途中の住宅街に、古いアパートがある。そのアパートの前は砂利じきの駐車場になっていて、夜は住民の仕事用の車だろうか、業務用のバンがいつも停まっている。夜の遅い時間、子どもを塾へ迎えに行く際にその前を通ると、バンの周りや下に、ネコが何匹も、集会しているのに出くわす。ネコは夜行性だと聞くけれど、本当にそのようだ。横の道を通り過ぎる私たちをちらりと横目にして、のんびりと寝そべったり伸びをしたり。ネコは好きだがアレルギーがあり自宅では飼えないので、道行くネコを見ては癒されているのでその道は大好きだ。

しかしたまたま昼間にその道を通っていると、そのアパートが本当に古いアパートだということがわかった。表から見ると8部屋あるようだが、実際に使用されているのは何部屋なのかちょっとわからない程荒れている。というのは、玄関横の小窓が割れていたり、ヒビが入っているのだ。

夜は戻ってきているバンはないが、数匹のネコが遊んでいたのでネコに近づくふりをしてアパート自体に近づいてみた。玄関先に置かれている洗濯器も使用できるものかわからないほど古く、その横には段ボールがあり、タオルが置かれている。ネコのベッドなのだろう。割れている小窓のガラスを見てみると、なるほど、小石でヒビが入ってしまうようなアパートのガラスなのだ。

最近の集合住宅なら、アパートでももっとしっかりした窓ガラスを使っているだろう。この薄さでは防音はおろか、防寒の役目もないのだろうと気の毒に思う。昨年実家の窓ガラスを高性能な物に交換したばかりだが、ここのアパートは躯体自体、窓枠自体が古すぎて、新しい窓ガラスは入れられないかもしれない。そんなことを考えていたら、道路の方からこちらを見ているご婦人の不審な目に気が付き、慌ててそこを離れた。余計なおせっかいというものだった。